| 1.コレステロールに対する誤解
コレステロールの弊害として、一般的に認識されているものが、『心筋梗塞』と、『動脈硬化』です。
心筋梗塞や動脈硬化は、血管壁にこびりついた脂質で、血液が流れにくくなることから起こる病気です。ガンに次いで、恐れられている死亡原因のひとつです。さらに、卵はコレステロール値の高い食べ物の代表格として扱われ、
『 卵=コレステロールの過剰摂取=病気』などという図式が根強く信じ込まれています。しかし、最近ではコレステロールの研究が進み、この神話が真っ赤な嘘であることがわかってきました。
誤解の原因として、20世紀はじめに、ロシアのアニチコフがウサギを使ってコレステロールの実験を行いました。コレステロールを摂取させつづけたところ、ウサギの動脈には、コブのようにせり出したアテローム(脂肪の沈着、粥状隆起)が見られ、そこからはコレステロールの結晶がみつかりました。
そのため、コレステロールを過剰に取りすぎると、心筋梗塞や動脈硬化の原因になると結論づけられ、多くの人が今までそのコレステロール神話を信じ続けてきたわけです。
しかし、犬で同様の実験を行った場合、血管壁に傷をつけない限り、アテロームはできません。コレステロールが最も多く含まれている卵を、人が一日に10個食べ続けるとどうなるかという実験を、国立栄養研究所で行った場合も同様にコレステロール値は上昇せず、アテロームはできませんでした。つまり、アニチコフの実験は、草食動物のウサギを使った結果で、肉を食べる人間には当てはまらない実験だったわけです。
人間のばあい、牛肉や卵をたくさん摂取しても、余分なコレステロールは体内から排出される仕組みになっていますから、本来ならば、コレステロールが血管壁にたまりアテロームを作ることは無いのです。
卵は良質なタンパク源であり、またレシチンや貴重な含硫アミノ酸が含まれています。摂取しないと逆に体に悪いのです。レシチン(ホスファジルコリン)はHDLの中にたくさん含まれコレステロールを肝臓まで運こび、さらに胆汁酸として排泄するといった働きがあります。 |